従業員の定義・適用の範囲
■一般的な就業規則の記載例
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第○条【適用範囲】
この規則は、すべての従業員に適用する。ただし、パートタイム従業員等の
就業に関し別の定めをした事項については、その定めによる。
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■リスク
- パートタイム従業員から退職金を請求される。
- パートタイム従業員から賞与を請求される。
- パートタイム従業員が私傷病で長期休業する。
- 正社員、契約社員、パートタイマー区別があいまいで誤解が生じる。
- 「パートタイム従業員等の就業に関し別の定めをした‥」等と記載しているものの、パートタイム従業員用の就業規則、労働契約書、労働条件通知書などがない場合、正社員用の就業規則が適用されてしまうおそれがある。
- 上記記載例以外にも、「パートタイム従業員等については、別に規則を定める」と記載している例も多いです。そして、ほとんどの場合、別に規則を定めていません。この場合、正社員用の就業規則が適用されてしまう可能性が高くなります。
■解説
1.無用なトラブルを避けるために、従業員の定義を記載しておくべきです。名
称・区分は決められているものではありませんので、それぞれの実態に合わせて、
決めてください。
2.適用の範囲は正規従業員に限定しておくのが無難です。慶弔休暇、賞与、退職金などをパートタイマー等の短時間労働者に適用するのは、中小企業ではー般的ではありません。とくに、退職金については額が大きいため、もめると裁判沙汰になってしまうこともあります。下記の対策済み記載例のように、「「退職金規程」を適用しない。」としておいたほうが良いでしょう。
3.パートタイム従業員等が多ければ、「パートタイマー就業規則」を作成したほうが良いでしょう。パートタイム従業員が少なければ、「個別の労働契約書でで適用する」と記載しておき、きちんと労働契約書を締結するようにしてください。
4.正社員とパートタイマーの労働条件の格差については、「同じ仕事をしていながら、臨時社員の賃金が同じ勤務年数の正社員の8割以下である」ことは違法であるとした判例がありますし、パートタイム労働法にもほぼ同様の規定(努力義務)がありますので注意が必要です。
■対策済み記載例
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第○条 (従業員の定義)
従業員を次のように区分する。
(1)正規従業員 雇用期間を定めずに雇用した者
(2)契約従業員 雇用期間を定めて雇用される者のうち、正規従業員と所
定労働時間が同じ者
(3)パートタイマー 雇用期間を定めて雇用される者のうち、正規従業員より
所定労働時間が短い者
(4)嘱託 定年後、期間を定めて雇用する者(定年を超えた年齢で新たに雇用された者を含む)
(5)臨時従業員 業務上臨時の必要により、2ヵ月以内の期間を定めて雇用する者
第○条 (適用の範囲)
1.この規則は、正規従業員に対して適用する。
2.契約従業員、パートタイマー、嘱託、臨時従業員については、労働条件の一部を別に「労働契約書」で定め、定めのない事項についてはこの規則を準用する。
3.契約従業員、パートタイマー、嘱託、臨時従業員については、「退職金規程」を適用しない。
4.労働基準法第41条に規定する監督もしくは管理の地位にある者または機密の事務を取り扱う者については労働時間、休憩、休日に関する規定は適用しない。
